京都国立博物館 メールマガジン 第15号[KNM:0015]

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[ご挨拶]
このメールマガジンは、昨年の6月に発刊されました。2回出た月も
あるので、今回が第15号ということになります。発刊後、ほぼ1年。
特別展、平常展の情報はもとより、各種イベントやコンサートのご案内
を、できるだけ速くみなさまのお手元に届けるようがんばってきました
が、ご感想はいかがでしょうか。これからもより充実したホームページ
とメールマガジンができるよう、館員一同努力していきたいと思ってい
ます。みなさまのご意見をお聞かせいただければ幸いです。
(学芸部長 小松大秀)



[特別展覧会]  japan 蒔絵―宮殿を飾る 東洋の燦めき―
平成20年10月18日(土)縲・2月7日(日)
特別展示館

日本の蒔絵は「鎖国」の時代にも海外へ輸出されていました。遠く東
洋からもたらされる贅沢品として珍重され、各国の宮殿を飾りました。
この展覧会は、マリー・アントワネットのコレクションをはじめ、ヨー
ロッパの宮殿に伝わった数々の名品によって、日本の蒔絵のもうひとつ
の歴史を概観します。

展覧会詳細は→
http://japan-makie.jp/



[特集陳列]  杉本哲郎 アジャンタ・シーギリヤ壁画模写
―70年目の衝撃―
平成20年6月25日(水)縲・月27日(日)
平常展示館8・9室
 
展覧会詳細は→
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tenji/chinretsu/sugimoto_teturou/sugimoto_teturou2008.html



[特集陳列]  坂本龍馬
平成20年7月23日(水)縲・月31日(日)
平常展示館13・17室

幕末の志士坂本龍馬(1835縲・867)は織田信長と並び、日本史上で最
も有名な英雄といえるかもしれません。京都国立博物館ではかつて数度
にわたって博物館が所蔵する坂本龍馬関係資料を展示してきました。す
でにその展示を御覧いただいた方も多いかと思います。今回の特集陳列
も小規模ではありますが、館蔵の龍馬書簡を中心に龍馬の遺品や刀、海
援隊関係資料などを展示し、あわせて関係する幕末の資料を展示いたし
ます。

展覧会詳細は→
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tenji/chinretsu/sakamoto_ryouma/sakamoto_ryouma2008.html


こども向け講座
[第7回 少年少女博物館くらぶ]
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テーマ   「坂本龍馬を知ろう!」(小学・中学生対象)
日 時   7月26日(土)午前10時30分より(40分程度)
       *平常展示館1階ロビーにお集まりください
講 師   宮川禎一(当館歴史資料担当)

幕末という激動の時代を駆け抜けた坂本龍馬。龍馬が実際に記した手
紙などを見学しながら、その生涯と、彼が生きた時代について、わかり
やすく解説します。
興味のある方は、ぜひご参加ください。
詳細はこちら→
http://www.kyohaku.go.jp/jp/kouza/club/index.html
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[京都・らくご博物館]
京都国立博物館では、多くの皆様に親しまれる博物館づくりの一環とし
て、我が国の伝統芸能である落語を「京都・らくご博物館」と題して春
夏秋冬の年4回、開催時の季節に応じた演目で上演しています。
なお、「夏」(8月22日(金))は、すでに完売となっております。
詳細はこちら→
http://www.kyohaku.go.jp/jp/kouza/rakugo/rkg_summer5.html



[土曜講座]
毎週土曜日の午後1時30分から、当館講堂において、当館研究員が展
覧会や展示品に関連した講座を行っています。
参加費は無料。定員は176名です。
テーマによっては外部講師をお招きしています。
なお、毎月第2・4土曜日および特別展開催期間中の開催の全講座に関
して、講座当日の12時45分から渡り廊下にて入場整理券を発行します。
整理券がなくなり次第、受付を終了いたしますので、あしからずご了承
願います。
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平成20年7月12日
テーマ/杉本哲郎とインド
講師/研究員 大原嘉豊
*整理券発行/特集陳列「杉本哲郎アジャンタ・シーギリヤ壁画模写竏箪r70年目の衝撃竏秩v(6/25縲・/27)関連講座

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平成20年7月19日
テーマ/蒔絵と文学意匠
講師/学芸部長 小松大秀

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平成20年7月26日
テーマ/「伏見鳥羽戦争図」をめぐって
講師/考古室長 宮川禎一
*整理券発行/特集陳列「坂本龍馬」(7/23縲・/31)関連講座

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講座詳細は→http://www.kyohaku.go.jp/jp/kouza/kouza.html
携帯版は→http://www.kyohaku.go.jp/i/doyou.html



[博物館Dictionary]  No.161
あなたに語る・時代を超えて生きる心

「五条大橋造立勧進帳(ごじょうおおはしぞうりゅうかんじんちょう)」
について勉強してみよう。

平安城五条大橋造立勧進帳 京都国立博物館蔵
五条大橋橋脚・橋桁 京都国立博物館蔵
画像はこちら→
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tenji/chinretsu/mmd/mmd159.html

 皆さんは、鴨川に架(か)かっている五条の大橋を知っていますよね。
これは、今から440年以上も前の永禄(えいろく)九年(1566)四月に
或(あ)るお坊さんが中心となって五条の橋を架けるために人々の寄付
を募(つの)ろうとして書かれた「勧進帳(かんじんちょう)」、今でい
えば趣意書(しゅいしょ)ということになるでしょうか―残念ながら、
これを書き写した人も誰かは明(あきら)かではありませんが―。
その時、五条の大橋は「然(しか)るに先年(せんねん)の洪水の刻(こ
く)、橋柱流れ落ち」(20・21行目)てしまい、鴨川を渡る人々は「裙(く
ん、はかまのすそ)を水に浸(ひた)し」、「袖を浪(なみ)に湿(しめ)
す」(21・22行目)状態であったことがわかります。
そこで、或るお坊さんが中心となって寄付金を募り、橋を架けようとし
たわけです。或るお坊さんとは、きっと清水寺(きよみずでら)に関係
のあるお坊さんではないかと思います。どうしてかというと、五条の橋
は清水寺にお参りするために渡るようなものですから。
 さて、五条の大橋といえば、何といっても牛若丸(うしわかまる)と
弁慶(べんけい)の話が有名ですよね。皆さんは、この「牛若丸」の歌
を聞いたり、歌ったりしたことはありますか。

(1)京の五条の橋の上 大の男の弁慶は 長い薙刀(なぎなた)ふりあ
げて 牛若めがけて切りかかる
(2)牛若丸は飛び退いて 持った扇を投げつけて 来い来い来いと欄干
(らんかん)の 上へあがって手を叩(たた)く
(3)前やうしろや右左 ここと思えば又あちら 燕(つばめ)のような
早業(はやわざ)に 鬼(おに)の弁慶あやまった
(唱歌(しょうか)、作詞・作曲者不明)

 ただし、ここに歌われている五条の橋が架かっていた場所は、今の五
条大橋のところではありません。というのは、現在の五条大橋の場所は、
豊臣秀吉(とよとみひでよし)(1537―98)が方広寺大仏殿(ほうこうじ
だいぶつでん)―博物館の北隣になります―を造るにあたって天正(て
んしょう)十七年(1589)に今の場所に移したもので、それ以前は今よ
り一本北にある松原通(まつばらどおり)の位置にあったのです。
先にも少し述べましたが、もともと五条の橋は、清水寺にお参りするた
めの橋であり、道―今でも松原通を東に行くと、清水道(きよみずみち)
になっています―であったのですが、秀吉は自分が造った大仏殿に人々
をお参りさせようとして一本南に移したのです。
 ですから、今の勧進帳に出てくるのも、松原通に架かる橋ということ
になります。
この勧進帳を見ると、ちょっとおもしろいことが書かれています。12行
目から13行目を見てください。そこには「中(なか)の嶋(しま)に一
宇(いちう)の閣台(かくだい)あり、水、都を去(さ)る因縁(いん
ねん)をもって法城寺(ほうじょうじ)と号(ごう)す」とありますか
ら、五条あたりの鴨川に中の島、つまり中州(なかす)のようなものが
あり、そこにお寺があったことがわかります。
そのお寺の名前がおもしろい。「水(サンズイ)去って、土と成る」お寺
が「法城」寺なのです。
「法城」のそれぞれの漢字をヘンとツクリにわけると…、わかりました
か?
 ついでですが、秀吉が造らせた五条大橋―今の五条通りのところに架
けられた橋―の初代(しょだい)の橋脚(きょうきゃく)と橋桁(はし
げた)、すなわち天正十七年(1589)に架けられた橋脚と橋桁の現物(げ
んぶつ)をこの博物館で見ることができます。
それは、博物館の西南の角のお庭に展示されており、立体的に組まれた
橋脚と橋桁は当時の橋の大きさを想像するのに十分な迫力(はくりょく)
があります。
また、その橋脚には「津国御影(つのくにみかげ)<天正拾七年/五月
吉日>」という文字が刻まれており、摂津国御影(せっつのくにみかげ)、
現在の神戸市東灘区御影―背後の六甲山麓(ろっこうさんろく)から採
取(さいしゅ)される花こう岩、すなわち御影石(みかげいし)の産地
として有名―から運ばれたことがわかります。
隣には同年七月付の三条大橋の橋脚も見ることができます。
(美術室 赤尾栄慶)


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